1981年 TOKAIアコースティックギター(Cat’s Eyes & Martin)カタログ

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Cat’s Eyes Guitar

Volume 4

TOKAI ACOUSTIC INSTRUMENT PROJECT TEAM

 

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掲載ギター型番

CE SERIES – Vintage Martin Replica –

CE2500が掲載。

CEシリーズはすべてにわたりヴィンテイジマーティンの雰囲気をもったギターばかりです。

母国アメリカでもすでにプリウォーマーティン、特にDモデルは入手がむずかしく、
入手できたとして54000ドル以上の価格になるでし よう。それにもかかわらずプリウォーマーティンの人気は高まるばかり。長い年月を経たギターのもつ深い味わい、枯れたサウンドはヴィンテイジギターならではのもの。

ルックスにおいてもシンプルで格調高く、スクエアヘッド、スノーフレイクスインレイなどきわだった特長をもっています。またスキヤロップドブレイシングが採用されていたこともみのがせません。

キャッツアイプロジェクトチームはこのオールドマーティンのレプリカに挑戦し、CEシリーズを発表したのです。

ハイコストパフォーマンスを誇るCE250、CE300からシェイディッドトップのCE250-ST、CE350-ST。
オールドフィニッシュスプルーストップをもつCE400、オールドラッカーフィニッシュのCE1000プリウォーD28レプリカモデルのCE800、CE1500。

アバロンパールインレイを施したキャッツアイオリジナルCE2000、幻のオリジナルD45をレプリカしたCE2500まで、全10機種。
ヴィンテイジマーティンの魅力を知りつくしたアコースティックギタリストの要求を満たす傑作ばかりです。

Limited Product

CE-1000-S、CE1000、CE1500、CE2000が掲載。

 

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掲載ギター型番

T SERIES – Auditorium Guitar –

ドレッドノートギターがシンガーのバックアップ用ギターとして開発されたのに対して、Tシリーズは録音特性に優れスタジオレコーディングあるいはフィンガーピッキングに最適のギターです。
またフラットピックによるコードストローク、特にハイポジションでは実にジャージーなムードを生みだしてくれます。

現在、アコースティックミュージックはダウン・トゥ・アース精神のもとでさらに浸透し、ジャンルも多様化してきました。

したがってドレッドノートギターに加えてセカンドギターを必要とする状況がふえ、ミュージシャンも積極的に使いわけています。
キャッツアイプロジェクトチームは多くのミュージシャンとのコンタクトによって、またマーティン社のオーディトリウムギターの製作ノウハウを吸収することによって、このTシリーズを発表しました。

全機種にスキャロップドXブレイシングを採用,000-28モデルのCE800-T、プリウォー000-28モデルのCE1200-T、さらにCE2000-T、CE2500-Tの4モデルをラインアップし、ギタリストの要求に応えます。

シリーズ全機種にわたり、ハンドクラフトセクションのベテランクラフトマンが技巧の限りをつくしています。

このTシリーズこそオーディトリウムギターフリークに、新しいサウンドを追求する新進のギタリストに、ぜひおすすめしたい傑作です。

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掲載ギター型番

  • CE400-CF
    ¥40,000
  • CE500-CF
    ¥50,000
  • CE600-CF
    ¥60,000
  • CE1200-CF
    ¥120,000
  • CE1300-CF
    ¥130,000
  • CE3000-CF
    ¥301,000

CF SERIES – Modern Martin Replica –

アコースティックギターの最高峰、マーティンギター。
そのマーティンの1960年代から現在に至るドレッドノートシリーズをレプリカしたCFシリーズ。

マテリアルは現在のマーティン社と同様のものを使用し、トップの板厚までパーフェクトに削り出されています。
内部構造もXブレイシングが そのままにセットされ、パワフルなマーティンサウンドを再現。ディティールにおいてもスクエアワイドヘッドにロトマティックペグのマウント、ロゼッタやボディバインディングのセルラミネートもすべて同じ仕様。
まさにマーティンギタージュニアともいうべき高い完成度を誇ります。

D-18のデリケートなマホガニートーン、シンプルなマーティンらしいデザインを400-CFに、
D-28の持つダイナミックなドレッドノートサウンドを500-CF、1200-CFに、
さらにD-35のクリアーなトレブリーサウンドを600-CF、1300-CFに託し、
3000-CFはD-45のパーフェクトレプリカとしてCFシリーズの究極。

ファナティックなマーティンフリークに捧げるCFシリーズのフルラインアップです。

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掲載ギター型番

  • CE200-D
    ¥20,000
  • CE280-D
    ¥28,000
  • CE320-D
    ¥32,000
  • CE450-D
    ¥45,000
  • CE1000-D
    ¥100,000
  • CE1200-D
    ¥120,000

 

D SERIES – New Cat’s Eyes Guitar –

これまでのキャッツアイギターにみられなかった新しいコンセプトをもったギターがこのDシリーズです。
音色、音量、プレイヤビリティの機能性に加えファッション性も重視されています。
特にコンサートやライヴハウスでは 視覚的な要素も見逃せません。

アバロン、アバロンパールセルを使用したポジションマーク、ボディトリムインレイがスポットライトの中でまばゆいばかりに輝き、
Dシリーズがその魅力を発揮します。プレイヤーと聴衆の一体感は強まりコンサートは最高潮に。

そしてXブレイシング採用のドレッドノートボディから得られるサウンドは適応性にすぐれ、あらゆる奏法においても充分なワイドレンジを誇ります。

またスリムなネックとパーフェクトなフレットオーバーバインディングのバランスから生まれるなめらかなフオンガーワークもこのシリーズならではのもの。

ハイコストパフォーマンスを誇る200-D、280-D、320-D。

音質的にもデザイン的にもオリジナリティあふれるニュータイプの450-D、
マーティンD-41を忠実にレプリカした1000-D。

そしてアコースティックギターの最高峰ともいわれるマーティンD-45をレプリカした1200-D。

いずれもユニークなモデル6機種。

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掲載ギター型番

  • CE350-TW
    ¥35,000
  • CE1200-TW
    ¥120,000
  • CE600-TW
    ¥60,000

 

TW SERIES – 12String Guitar –

スペシャルオーダーとして、しばしば12弦ギターを製作していましたが、今回のニューラインアップではレギュラーシリーズとして登場します。

サウンドバリエーションを求めるギタリスト達の熱い要望に応えた3機種、TWシリーズ。

レギュラー6弦ギターの亜流として考えられがちな12弦ギターにキャッツアイプロジェクトチームは新しいサウンドコンセプトを与えました。

開発の段階からプレイヤーの求める12弦ギターの理想を徹底的に追求し、現代のミュージックシーンにマッチする音づくりをめざしたのです。

またC.F.マーティン社の伝統的な12弦ギター製作のノウハウも吸収、もっともラディカルな12弦ギターが誕生しました。

ハイコストパフォーマンスを誇るビギナータイプの350-TW、
マーティンD-12-28レプリカモデルの600-TW、
神秘的ともいえるアロンパールをインレイしたプロ仕様、ハイクオリティな1200-TW。

先鋭化するミュージックシーンにかかせない、たのもしい3モデルです。

TWシリーズはWO-140 ¥14,000のケースが使用できます。(近日発売)

Quality before Quantity

Quality before Quantityの一貫したポリシーのもとで製作を続け、着実にアコースティックギタープレイヤーの支持を獲得しているキャッツアイギター。

今回のニューラインアップでは各シリーズごとに明確なサウンドコンセプトをうちだし、ディティールにおいてもアイデンティティは明確になっています。

アコースティックギターづくりは、そのシンプルな形ゆえに楽器製作の分野でも極めて高度な技術を要求される仕事です。
しかも個性の際立ったギターでなくてはなりません。

音色、音質、遠達性、ブレイヤビリティなど、すべての面でバランスがとれていなくてはプレイヤーの要求に応えることは不可能です。

生きている素材をいかに削り、そして1本のギターにしていくか、クラフトマンの経験と技巧のみせどころなのです。

キャッツアイギターはシリーズによって多少のプロセスの違いはありますが、そのすべてが厳格なサウンドコンセプトに支えられた傑作ばかりです。

また総合楽器メーカーとして、あらゆる分野におよぶ幅広い製作経験もみのがせません。

鍵盤楽器部門ではチェンバロ、ピアノ、ライトピアノ、
弦楽器部門ではキャッツアイギターのほかブルーグランパンジョー、クロマハープ、エレクトリックギター&ペース。

教育楽器部門ではピアニカ、ハーモニカの製作など、トーカイの楽器は材質、音色、プレイヤビリティに優れ高い評価をうけています。

これらの広範な研究と高度な技術がキャッツアイギターに息づいていることはいうまでもありません。

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Est.1833

1833年創立以来、これまでに40万台以上のマーティンギターが世界中のプレイヤーの手にわたりました。

この間には、トラディショナルなモデルに加えて数多くのニューモデルが次々と誕生しています。
60年代にはD-35、D-41、そしてD-45のリイシュー。
70年代にはプリウォーD-28の再現としてHD-28。

そしてM-38、HD-35、M-36。最近では D25K、D25KⅡ、D37K、D37KⅡと意欲的に新しいコンセプトをもったギターが発表されています。

このようなニューラインアップとともにみのがせない点は、マーティン社が決して現状に満足することなく、あらゆるディティールの改良と時代のニーズに応じたマイナーチェンジをかさねていることです。

プリウォーD-28は、いわゆるヴィンテージギターとして、すばらしいものですが81年製D-28モダーンマーティンギターとしてベストクオリティのギターといえるでしょう。

詳しくはトーカイ特製マーティンカタログ500円(送料200円)をお読みください。

なおマーティンギターご購入の際は東海楽器の保証書と保険証がついているかどうかを必ずお確かめください。
これは東海楽器がマーティンギターを責任をもって販売していること、一年間の災害保険がついていることを証明するもので万一の場合の修理・調整も安心してご依頼ください。

修理にはすべてマーティン純正パーツを使用しています。保証カードがついていないマーティンギターの修理・調整は受けつけていませんのでご注意ください。マーティンギターはトーカイ製品取扱店にてお求めください。

CF Martin Old & New

マーティンギターのこれまでに行われた数々の改良、変更のなかでも特に目立ったチェンジングポイントについて述べてみましょう。

ロゴマーク

ギタリストあこがれの金文字、CF Martin&Co.EST.1833はスクエアヘッドとともにもっともマーティンらしさを感じさせるものです。
これは1935年にはじめて採用されたもので、それまではほとんどが焼印を押しただけのものでした。

ブレイシング

1800年代半ばマーティン社は独特のXブレイシングシステムを開発しました。
音響的にも強度的にもすばらしいもので、マーティンギターばかりでなくアコースティックギターそのものの発展に大きな影響を与えています。

このオリジナルXブレイシングはいわゆるスキャロップドブレインングでしたがスティール弦の普及によりヘビーゲージのテンションにも耐えられる構造が必要となり、1944年(serial No.89226)からは、現在も続いているプレーンなXプレイシングが採用されています。
その結果、サウンドはよりパワフルになり圧倒的な支持を得ました。

また近年P.A.システムの使用が一般化し、再び軽いスケのよいギターが多く弾かれる状況のなかで、マーティン社もHDモデルやMモデルにスキャロップドブレイシングを復活させ、プレーヤーのニーズに応えています。

キャッツアイギターでは全機種にXブレイシングを採用、さらにCE800、CE1500、TシリーズなどにはスキャロップドXブレイシングを採用、ハイグレードなシリーズとなっています。

プリッジ

ブリッジはギターのサウンド特性を決定するメインファクターです。
マーティン社でもブリッジに関しての研究はもっとも充実しており、これまでにも何度かのマイナーチェンジを行っています。

マーティン社創立当時から現在まで一貫した点はクラシックギターをのぞいて、ブリッジピンによって弦を固定するというアイデアを採用して いることでしょう。

初期においてはC.F.マーティンの師であるシュタウファーのギターに採用されているものをコピーしたスタイルでした。
その後1929年まで採用されていたのが両端にピラミッドタイプの装飾を施したポインテッドブリッジで、当初アイボリーとエボニーが使いわけられていましたが、1920年代にはほとんどエボニーのみの採用となっています。

キャッツアイギターではこのポインテッドブリッジをCE2500Tにオプションとして採用しています。

そして、1930年代以降現在まで、ほとんどのギターに採用されているのが有名なベリーブリッジです。

1965年までスライド式のロングスロットタイプでしたが、リペアーや調整の容易さが求められ現在のショートスロットブリッジに変更されています。

キャッツアイキターCE1500、CE2000T,。

CE1200Tなどのビンテージモデルには、あえてロングスロットブリッジが採用され、オールディーな雰囲気を再現しています。

ピックガード

マーティン独特のティアドロップスタイルピックガードはスティール弦、ピックの使用が普及しだした1930年代にオプションとして採用されドレッドノートギターの人気とともに標準仕様となりました。

まれにタータスシェルのピックガードが使用されたようですが、ほとんどはタータスシェルカラーのセルロイドであり、1967年にはアセテートのブラックピックガードにかわっています。

キャッツアイギターCE400-CFは人気の高い「変更直前のD-18」を再現したもので、バインディング6タータスシエルタイプを採用しています。

その他のCFシリーズは1970年代のマーティンをレプリカしたものでピックガードなどへの深い配慮もみのがせません。

フラワーポット/トーチインレイ

今世紀にはいりマーティン社はスタイル45キターのラインアップとともに、そのペグヘッドにフラワーポットインレイを施しました。

ヴィンテイジマーティンを象徴するこのインレイは、1930年代にはいって縦ならびのC.F.Martinの杜名インレイにかわり、現在もD-41、D-45に使われています。

キャッツアイギターではハイグレードなモデルにオリジナルフラワーポットインレイを採用し、オールディーな雰囲気を再現しています。

ヘリンボン

19世紀末から1946年(serial No.98233)までのスタイル28のボディトリムに採用された、祖国ドイツゆずりの寄木細工がいわゆるヘリンボンです。

現在、ヘリンボン28のリイシューとしてHD-28が発売され再び脚光をあびています。

キャッツアイギターではビンテージレプリカのCEシリーズで、
オールドD-28モデルのCE800、CE1500に、
およびCE1000、限定生産のCE1000-Sに採用しています。

このヘリンボンがスロッティドダイアモンズインレイとともに、プリウォーD-28の最大のポイントとなっています。

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Cat’s Eyes Accessory

  • キャッツアイオリジナル弦
  • 専用ハードケース
  • ピッカーズバル
  • ピッカーズバルJr.
  • キャッツアイピック
  • クルーソンタイプペグ
  • ザ・ギターガセット(季刊)
  • ハミングバードブルースハーモニカ
  • トーカイミニハーモニカ

Martin Accessory

  • マーティンカタログ
  • ギターポリッシュ
  • マーティンストラップ
  • マーティンクロス
  • ピンバック
  • マーティンピック
  • マーティン弦・ダルコ弦

ORDER-MADE GUITAR

個性を大切にするギタリストのために特注ギターも制作しています。

価格は仕様によって異なりますが、特にメキシコ貝等をを多様すると高価になりますので、あらかじめご承知ください。

  • 10万円以上のキャッツアイモデルに限ります。
  • ボディサイズはDまたはOOOの2種。
  • ペグヘッドはマーティンタイプ
  • ポジションマーク、バインディング、インレイ等はデザイン自由。
  • 希望するデザインを細かに書いてキャッツアイプロジェクトチームまでお問い合わせください。
  • 折返しキャッツアイプロジェクトリームから製作可能かどうかの返事と製作見積もりが送られます。
  • 再検討のあと、東海楽器特約店にお申し込みください。
  • 特約店からの連絡により制作に入り、約4ヶ月後に完成します。

WARRANTY

20万円以上のキャッツアイギターには、すべて1年間の災害保険がついています。

その他

  • How TO Care
  • WO-140 オールドマーティンレプリカハードケース

 

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CE-1300-CFが掲載された1981年カタログ裏表紙